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なんちゃって太公望「duo」の雑記
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今や日本酒といえば「淡麗辛口」が主流だが、

中には頑なに自分の蔵の味を信じて、

流行の味を嘲笑うかのような酒造りをしている蔵がある。

なるほど流行とは無縁の酒は、

どこか垢抜けず、むしろ野暮ったい。

だが、「ひとくち口に含めばわかる」と言いたいような、

そんな酒に出会うことが時にはあるのだ。


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富玲「にごり原酒」。

この酒もそういう酒だ。

不器用極まりないが、

瓶詰めされてなお発酵をを続ける酒は、

口に含むと微かな炭酸がプチプチと舌に心地よい。

味は濃厚で肴を選ぶが、

腰を据えてじっくり飲むならこういう酒で酔いたいものだ。


冬季限定。

今年もやっと出会えた。



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「暮れも押詰まって多忙を極め」

と言いたいほど何やら気ぜわしい毎日。

今日も車をかっ飛ばし、

目指すは「鳥取大砂丘」近くの集落。


砂丘入り口に土産物屋が立ち並ぶ通りを過ぎると、

道は緩やかな右カーブを描き数キロに渡る海岸道路になる。

左に冬の日本海、

右に松の生い茂る小高い砂山を見ながらしばらく走る。

程なく右手の松林の切れ間に、

目にも鮮やかな広大な緑の絨毯。

 

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「鳥取大砂丘」の一部に広がる「らっきょう畑」だ。


その昔、畑の水やりは人力でされていた。

砂の畑は水をやってもやっても溜まるということがない。

それでもやらないわけにはいかない。

どこの農家でも水やりの役目を背負わされるのは嫁だった。

「砂丘の嫁殺し」と言われた所以だ。

今では元栓を捻ればスプリンクラーが水をやってくれるが、

らっきょう作りはそういう過酷な歴史の上に成り立っているのだ。


・・・と、

見れば畑の向こうに海が見える。

砂丘は延々と続くサーフだ。

私を呼ぶな!

私に手招きをするな!

ロッドは積んでないし時間がないのだ!

「らっきょう畑」の歴史を語ったまま、

今日はアカデミックに終わりたいのだ!


う、後ろ髪を・・・




新聞の波の予想は4.5のち2mとなっていた。

国道沿いのデジタル気温計は6℃だった。

風はほとんどないようだが、

それでも海に立てば体感気温は更に低く感じられるに違いない。


今日も自動車道をひた走る帰り道、

眠気覚ましに立ち寄ったのは前々回と同じ小さな漁港。

すぐ目の前に沖提が見える防波堤に立てば、

沖提にぶつかった大きな波が、

特大の打ち上げ花火のような波の柱を空高く舞い上げている。


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今日も遊んでくれるのはアナハゼ。

狙っているわけではないのだが、

魚を選んでつるほど熟練ではないので仕方がない。

このアナハゼ、

複雑な流れに道糸ごとヨレて浮き上がったところで食ってきたようだ。

かなり腹が減っていたのか、

小さなルアーではあるがほとんど口の中に収まっていた。


しかしまあ・・・

アナハゼは釣れても、

アップするのはこれを最後にしよう。

アナハゼばかりではあまりにも”花”がない。

アナハゼハンターなどと呼ばれても困るでな。

 

 

 

以前、夜釣りに出かけたとき、

ある港で車を停め海面を見下ろしていた。

風が冷たくて車に戻ろうとしたその時、

何の前触れもなく漁港施設の外灯が一斉に消えた。

初めてのことで少しばかり驚いたのだが、

何気なく見上げた空にはもっと驚いた。


コンビニや民家など周囲にはなく、

街の灯りという灯りもほとんどない状況で、

冴え冴えとした夜空に瞬く星の何と明るいことか。

そしてその星々の圧倒的な数。

寒さに車に戻るのも忘れ、

しばらく見上げていた。


さて、今日は「ふたご座流星群」がピークを迎える。

鳥取は生憎の天気で、天体ショーを満喫とはいきそうにない。

あの日の漁港のような夜空であればと思っていたのだが、

少々残念。

せめて雲の切れ間でもできてくれればと・・・


そうそう、

空を見上げるときに大きな口を開ける人が多いが、

あれはどんなものだろうか。

スズメやカラスの糞などが落ちて来なければ良いがと、

口の中にスポッと収まったりせねば良いがと、

気が気ではないのだ。



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何も寒い冬だからって、

「おでん」や「キムチ鍋」、

フンパツして「カニスキ」などにとらわれることはない。

時には欧風の鍋料理も良いものだ。

今夜はこれぞ「欧米 だ!と胸を張って言おう。

その名も「ポトフ」。

なんたって我が家の冷蔵庫、

極上のベーコンが眠っている。

ご近所さんからのいただき物だが、

完全手造りのナチュラルテイストだ。

こういう寒い夜にこそ味わってナンボでしょ?

というわけで、お上さんにお願いしました。


グツグツ、コトコト煮込んだ野菜の旨みに、

燻製の香りが控えめに馴染んで・・・

「おおー、何と !!!!」


恐らく市販のベーコンを使っていたらこういう味にならない。

旨いのだ。

野菜とベーコンが、実に旨いのだ。

 

 

 

 

 

♪ ドギッ!ドギッ!

いや、赤道小町ではない。

魚の名前が「ドギ」というのだ。

標準和名を「ノロゲンゲ」というのだが、

鳥取の東部では概ね「ドギ」で通用する・・・はずだ。

底曳き網で獲れる魚で、

冬しか味わうことができない。

魚体全体がゼラチン質の粘液で覆われているため、

それが禍して敬遠されることも多々あるようだ。

だが味は非常に良い。

淡白な白身はあくまでも上品で、

煮魚や揚げ物にして大いにその本領を発揮する。



ただ魚によっては、

干すことで「えっ、違う魚じゃないの?」

と言うくらい化けるものがある。

この「ドギ」もその一つだ。

まことに上質の干物になる。


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というわけで昨日。

これは一夜干しというわけには行かない、

なかなか手強い魚なのだ。

干しあがるまでには少々時間がかかるが、

待つ時間がまた楽しい。




いや、

楽しんでばかりはいられなかった。

蝿が・・・

すんげい数の蝿が「ドギ」にたかって来た。


冬眠しろよ、

蝿!

 

 

 

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小場所でピンポイントを狙い撃ちというのも、

それはそれで楽しい。

しかし広大なサーフ(浜)でロッドを振る。

これは海釣りの真骨頂だ。


大荒れのサーフ。

波の音に自分の鼻歌さえ聞こえない。

真正面から吹き付ける風が肌に痛い。

こんな状況で海に向かう自分がひどく滑稽な感じがする。

だが2投、3投、5投、10投と重ねていくうち、

さながら厳寒の滝に打たれ、

無我の境地を切り開かんとする修行僧の・・・

少しオーバーだが、

「あの波の向こうへ、 あの波頭の少し先へ」

という思いを乗せたフルキャスト、

そしてまたフルキャスト。


寒さを忘れている瞬間がある。

心の底に溜まった澱やわだかまりを忘れている瞬間がある。

長時間の釣行なら、

この「瞬間」という点はやがて線となっていく。

だが今日はこれでも上出来だ。



・・・

これでは釣れなくても良いみたいだが、

そういうわけではない。

釣りは釣れた方が良いに決まっている。

 

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「Samichlous」 (サミクラウス) というビールがある。

もとはスイスで作られていたビールだが、

今はオーストリアが原産国になっている。

長期間瓶内発酵させ、

製造後10年目位が飲みごろと言われているが、

そもそも賞味期限というものがうたわれていなく、

日本では考えられないなかなか硬派なビールだ。


ところでこの「Samichlous」 (サミクラウス)、

一年かけて醸造し、

毎年12月6日(今日)だけ出荷するという特別なビールだ。

では何故12月6日なのか?


「Samichlous」とはスイスドイツ語でサンタクロースという意味で、

12月6日はサンタクロースの誕生日なのだそうだ。

その記念日だけしか出荷しない・・・

何ともお洒落でメルヘンチックな逸話を持つビールだ。

しかし「なるほど、クリスマスに最適 !!!」と思った貴君、

気を付けたまえ。

何しろこのビール、

アルコール分が14%~15%もある。

日本のビールの約3倍。

日本酒とほぼ同じアルコール分だ。

デートでウンチクをたれ、

このビールを一気に飲み干したりしたら・・・

後で赤っ恥をかいちゃうかもよぉ !!!

 

 

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