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なんちゃって太公望「duo」の雑記
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「食の考察 その23」で書いたことが少し気になっていた。
魚の旨みについてである。
少ないストレスで瞬時に活〆された魚が一番美味しいと書いた。
これは良い。

良いのだが、これでは中途半端だ。

たとえば良く見かける大型の魚料理専門店。
店内に悠々と魚が泳ぐ大きな生簀があり、
客の注文に応じてその魚を調理して出している。
この魚はどう思われるだろうか?

「鮮度は抜群に良いのだ。
だから美味いに決まっている!」

と考える人が多いのではないだろうか?
はたしてそうなのか?

今回の「食の考察」は、
活〆された後の魚の旨みについて考える。



科学的な旨み成分とは、
ATP(アデノシンⅢリン酸)が変化をしたIMP(イノシン酸)だと「23」で書いた。
そしてIMPが増加するのと同じくしてグルタミン酸も増加する。
ただ、活〆されて間もない魚は、
まだATPがIMPにいくらも変化していないので旨みは乏しい。
そのかわり歯ごたえは非常に良い。
いわゆる「死後硬直」というやつだ。

じゃあ旨みはいつできる?

これは魚によって異なるのだが、
例えばハマチ。
ハマチの場合で4時間後。
真鯛は28時間後。
ヒラメは48時間後。
これだけの時間が経過した頃、
増加した旨み成分がピークをむかえるというデータがある。
このように、魚によって熟成時間が違うのだ。

そして、旨み成分が増加するとともに魚肉の組織は破壊されるので、
歯ごたえはなくなり食感はモチモチっとなっていく。
要するに旨みと歯ごたえは反比例するのだ。
(ただ、イワシとか小アジ等の旨みは、
時間が経過してもあまり変りはないようだ)

つまり活〆された魚を刺身で食べる場合、
◇鮮度が良いという満足感と歯ごたえを楽しむ
◇魚の持つ旨みを楽しむ
というそれぞれのバランスで調理のタイミングを考えることになる。
(ただ、魚の大きさや保存温度などで、
旨み成分のピークをむかえる時間は変ってくる)

このように考えると上述の「生簀の魚」、
どのように見えてくるだろうか。

ついでにもうひと言。
長時間生簀で泳ぐ魚は、
自然環境との違いからストレスは大いに溜まり、
エサもないので身は痩せてしまっている・・・
という話をよく耳にするのだが真実は如何に。

 

 

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