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4月22日のパーティにモリモト君が提供してくれた鮎は見事だった。
冷凍鮎ではあるのだがウグイと見紛うほどのりっぱなサイズに、
パックから取り出した途端鼻腔いっぱいに満ち溢れる天然ならではの香り。
香魚とも呼ばれるこの魚の気高い香りに私はぞっこんなのだ。
片手に生の鮎を握り締め、
その香りを嗅ぎながら、ただそれだけでコップ酒3合は飲めると言いたいほどだ。
パーティ(と、お洒落に言うがただの飲み会なんだけどね(^^;)の翌日、
宿酔いの頭で前夜の鮎の味覚を辿っている時、私の記憶にひとつのひらめき。
それは数ヶ月も前に入手してそれっきり忘れていたもの。
「鮎の子うるか」。
「食の考察 その5」でも紹介したが、
「鮎のうるか」と言えばワタの香りとほろ苦さが印象的な風味だ。
しかしこの「子うるか」は卵巣と白子だけで作った塩辛で、
そのため「にがうるか」の野趣溢れる味わいとは大いに異なる。
どちらかと言えばこれは上品で深遠なコクを楽しむものだろう。
もちろんそのまま食べても良いがそれではかなり塩辛い。
なので少量の日本酒と酢橘の汁で洗うようにして口に含む。
するとどうだ、
「子うるか」の風味に酸味と柔らかさが加わって口中に初夏が舞い降りた。
杯を重ねるほどに私の心の中には、
穏やかな清流と共に渡って来た風がそのまま土手に上がり、
目にも鮮やかな緑を優しく揺らして行く景色が広がるのだ。
魚釣りを愛して止まないこの私が、
何故か「鮎釣り」には縁がなかった。
どうにかして覚えるべきだったなあ・・・と、
この後悔の思いは鮎のワタの如くほろ苦い。
●「鮎の子うるか」
◇話題性・・・★★★☆
◇ 味 ・・・★★★☆
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