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●「めふん」
オスの鮭の中骨に沿って付いている血腸(腎臓)を使って作る塩辛。
名称の語源はアイヌ語の「めふる」→「腎臓」から来ていると言われる。
ストレスを回復させる栄養素であるビタミンB12が豊富に含まれているため、
健康食品としても注目されているのだそうだ。
味。
これは味というより風味というべきだろうか。
トロッとした舌触りと口中に広がる香り、
この時点ですでに連想するのは、否、
この時点ですでに思いは日本酒に直結している。
時に珍しさばかりが先行して塩辛いだけの珍味に出会うことがあるが、
これは「酒を引き立てずにはいないだろうな・・・」と素直に思わせる。
やはり風味だろう。
この確かな風味が優しくしかし断固として酒を誘うのだ。
「鮭」と言えば「新巻鮭」とか「イクラ」というのが先ず思い浮かぶが、
実はこれほど多種多様な食べ方が確立された魚も少ないのではなかろうか。
例えば「ルイベ」、「鮭トバ」、「氷頭なます」等々。
これは恐らく厳寒の地で過酷な季節を乗り越えるために培われた知恵だろう。
雪に閉ざされた生活の中で限られた食材を最大限有効に、
しかも美味しく且つバリエーション豊かにと考えられ脈々と受け継がれてきたのだ。
これは正しく先人の経験と知恵が生み出した食の文化に他ならない。
余談だが「新巻」などの塩鮭は、
保存食として日持ちさせるための塩漬けだと考えられがちだ。
だから冷凍技術が発達した今、
減塩の鮭を冷凍保存すれば良いと考えるのは必然だろう。
しかし実は先人の知恵はもっともっと奥深い。
どういうことかと言うと、産卵を控え脂の乗りが悪くなった鮭を、
塩をふって熟成させることによってその旨みを増加させていたのだ。
「タンパク質がアミノ酸に分解して旨み成分が増加する」ことを、
長い長い試行錯誤の中で見つけたのだ。
●「めふんの醤油漬け」
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★★★
「やがて笛が鳴り、僕らの青春は終わる」 三田誠広著
久しぶりにとても充実した読後感に浸っている。
忘れていたがこれも何度か読み返した小説なので、
ストーリーの流れはわかっている。
だけど面白い小説はなかなか飽きることはない。
「僕って何」で芥川賞を受賞して以来三田誠広の作品は何冊か読んだが、
氏の作品の中で私にとって最もわかりやすく楽しめた一冊。
「だってそうじゃないか?結果が分かっているなら、ゲームをやる必要なんかない。
実力に開きがあっても、楕円形のボールがうまいぐあいに転がり、
拾いもののトライチャンスが生れるかもしれない。
そんな一瞬を期待して、ノーサイド・ホイッスル(試合終了の笛)が鳴るまで、
僕らは闘いをやめない」
本文より。
私にも流れているのか停滞しているのかもわからないほど、
密度の濃い凝縮された時間の中で生きていた時代があった。
白け世代と呼ばれたが、そう見えたのならそれはポーズだ。
いつも満たされなくて飢えて渇いていた。
そしていつも強烈に漠然としてわからない何かを求めていた。
みすぼらしい野良犬のような若造だったけど、
今あの頃を振り返ってみれば、
その生活はキラキラしていた。
●「ヒメエゾボラ」【腹足綱前鰓亜綱真腹足目 エゾバイ科 エゾバイ属】
3日(日)の釣行から帰ると、
仙台から「つぶ貝」が届いていた。
10~13cmの殻入りが12~3個。
う~ん、どうやってやっつけちゃおうかなァ♪
ここ山陰では「つぶ貝」という商品名を目にすることはない。
だから「つぶ貝」という固有名詞なのだと思われかねないが、
実はこれは非常に多岐にわたる巻貝を差す俗称なのだ。
例えばその一部を挙げてみると、
・アヤボラ ・ヒモマキバイ ・シライトマキバイ ・スルガバイ ・エゾバイ
・エッチュウバイ ・ツバイ ・エゾボラ ・ネジボラ ・カラフトエゾボラ
・カガバイ ・クビレバイ etc etc ととにかく幅広く、
地域・流通段階・個人・・・と使い方も様々で、
定義も有るのかどうか判然としないほどだ。
さて、というわけで今回の「つぶ貝」はタイトルの通り「ヒメエゾボラ」。
「真つぶ」と呼ばれる「エゾボラ」に比べ評価は少々下がるのだそうだが、
調理法によっては非常に美味しい貝なのだという。
果たしてその味は・・・
身を取り出し「唾液腺」を取り除き、
4~5個分の少し多いかなという量を切り分ける。
そのうちの一部を刺身用に小皿に取り残りは醤油漬けに。
後の8~9個は殻ごと下茹でし、
身を取り出してこれまた唾液腺を取り除く。
これを殻に戻し醤油とみりんを垂らして網焼きにすれば・・・
お~っ、香ばしい香りが食欲をそそるぅ!!!!!!
もう、ごじゃごじゃと細かなことは言うまいぞっ。
野暮なことこの上ない。
一気に行くぞぉ――――――――――っ!!!!!!!!!!!
うりゃーっ!
●「ヒメエゾボラの刺身・醤油漬け・焼きつぶ」
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★★★
※「唾液腺」には「テトラミン」という神経毒が含まれる。
命にかかわることはないが、頭痛・モノが二重に見える等、
酒に酔ったような症状が出る。
症状が出てから2~3時間で治る。
2月3日の釣行を前にいろいろとシミュレーションをしてみるのだが、
普段やっている釣りとは様子が異るらしく考えてもわからないことばかりだ。
それでも、エサは何を・・・ハリスは何号を・・・タナは?
エサ取りはいないだろうからオモリはこのくらいか・・・
などとややもすれば埒も明かないことを考えている。
釣行前のシミュレーションから「釣り」は始まっているので、
楽しいには楽しいのだがこれが結構疲れたりする。
そして普段如何に頭を使っていないかという事実をまざまざと思い知らされ、
これで少しばかり凹んだりもするのだ。
更にシミュレーションが高じてくると、
「あまりに大漁だと困るなあ、
あそことあそことあそこに配って・・・あっ、あそこも、
そうそう、あそこにも届けておくか?」なんてことになってしまい、
帰りの道中、現実の厳しさにひしがれるのが毎度のパターンだ(^^;。
写真は数年前に作ったduo自作の棒ウキ。
当時使用してみた感想は、
ウキにとって命ともいえる「感度」においてウキの機能を果たしていない。
ただ自分で言うのもいささかアレなのだが、
仕上がりが実に見事で素人の域を遥かに超えているのでは?
・・・と自画自賛の権化のようなウキなのだ(^^;。
3日はこのウキを使ってみるか・・・
それとも実績のある釣具を使用して釣果を優先させるべきか・・・
いや、やはり「自作のウキ」という自己満足か・・・
非常に大型の魚として知られる。
過去に釣られたものとして270cm 300kgという記録がある。
日本では大鮃と書き「オオビラメ」と呼ばれることもあるが、
実は上記の通り「カレイ」の仲間だ。
日本の北洋からオホーツク海、大西洋、ベーリング海、北極海などの、
冷たい海の水深400mから2000m付近の大陸棚に生息するが、
日本では(少なくとも本州では)あまり馴染みがない。
(ただし米国等から輸入される冷凍食品の「白身魚の●●●」には、
本種が使われていることがあるらしいので皆、食べてるかもよ~)
アラスカではオヒョウ釣り大会「ハリバット・ダービー」なるものが開かれるが、
かつて釣り上げられたオヒョウが船中で暴れたために死傷者が出たほどの巨魚。
そのため大型のオヒョウが釣れた場合、
船に引き上げる前にショットガンで止め(とどめ)を刺すのだそうだ。
日本では考えられない豪快な釣り・・・というよりハンティングかな?
というわけで「オヒョウ」。
上の写真の切り身も「カレイ」として考えれば〝超〝が付くほど大型だが、
「オヒョウ」としてはまだまだ洟垂れ小僧だろう。
それでもこの一切れを切り分け調理すれば、
優に数人分の食材となる。
先ずは「オヒョウ」の味・香りをダイレクトに味わいたいので塩焼きにしてみる。
微かに特有の香りがあるが気になるほどではない。
味はいたって淡白。
決して不味い魚ではないがデリケートな味わいもない。
例えるなら〝魚っぽい鶏のささ身〝を食べているよう。
次にフライ。
これも概ね塩焼きと同じような食感。
何しろ肉厚の筋肉。
繊細な味を楽しむのなら調理法をもっと考えるべきなんだろうねェ。
それにしても海中にはこんな魚もいるんだなァ・・・と。
今回は「食の考察」以前に「釣ってみてェなあ・・・」、
私の思いは遥かアラスカの洋上を漂うばかりなのでした。
●「オヒョウの塩焼き&フライ」
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★★
※「オヒョウ」を英語で言うと「ハリバット」(halibut)。
「聖なるカレイ」〝haly-butta"に由来する言葉で、
祭日(holy day)に食されるカレイからきているのだそうだ。
生姜醤油かニンニク醤油で生食というのが定番なのだそうだ。
我が家ではニンニクを常備していないので先ずは生姜醤油で食べてみる。
凍ったままのものを薄くスライスし、
生姜と合わせて盛り付けて写真に収める。
これはどうも日本酒というより焼酎でやっつけたい。
お湯で割った麦焼酎をひと口すすり、
生姜醤油をつけて一切れ口に放り込む。
不思議な食感だ。
弾力を感じながらも明らかに口の中で溶けていくものがある。
香りは特に気にならないが、
クリーミーな中に素材の味わいと甘みが微かに感じられる・・・
というわけで今回の「食の考察」は実に久しぶりの肉系。
肉と言っても写真からもわかるように脂分をそのまま食べるので、
沢山は食べ辛いし、
何よりメタボリック症候群の恐怖も一緒に飲み込むという荒技なのだ。
さて、これは何だとお思いだろうか?
「タテガミ」。
文字通り馬の鬣(タテガミ)の辺りで取れる肉の一部だ。
そのままでも食べるが馬刺しに挟んで食べるといっそう味が引き立つのだそうだ。
ただ私としては「タテガミ」そのものの味を知りたいので、
この度はあえてそのままで食べてみることにした。
物凄~~~く美味しいと聞いていたのだが、
モノが脂分だけにこれは好みが大きく分かれるところだろう。
私には・・・・・・・・・・・・・・・・・・
全てを味の良し悪しだけで判断するという愚を犯さない。
これもまた「食の考察」の有るべき姿なのだ。
というか馬肉、しかも風になびくタテガミの部位を食した今、
もう以前のようなduoではあるまい。
望まれれば、しなやかに、あるいは優雅に、しかも美しく、
それはまるで草原を駆けるサラブレッドのように走って見せてあげよう。
かかって来なさい、カール・ルイス君。
●「タテガミの刺身」
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★
(画像をクリックすると拡大します)
北西の風が非常に強くとても寒い。
昨年の11月に野外ライヴが行われたグリーン・フィールドに人影は少なく、
私の位置から見えるのはゴールデンレトリバーに運動をさせている人が一人。
流れる雲がとても早く、
雲の切れ間から射す陽の光が湖面を輝かせたり暗く沈ませたりと忙しない。
カメラを持ちシャッターチャンスを待つのだが、
時折り降る雪に私の指はかじかみ涙が風に飛ばされる。
と、静かに語ってはいるが、
私の背後に緊迫した喧騒が伝わってくる。
けたたましいサイレンの音と黒煙が風に流され、
一時主要道は濃霧に包まれたように視界が利かなくなった。
そう、けたたましいサイレンは数台の消防車のものだ。
渋滞する車の列の向こうに下校途中の数人の小学生の姿が見える。
彼らの心配が杞憂であればと願わずにはいられない。
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