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なんちゃって太公望「duo」の雑記
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「バッテリー 全6巻」 あさのあつこ著

困った。
これほど大人気の作品なのに、
その良さがさっぱりわからない。
私だけが置いてきぼりをくらったような、
寂しさと焦りをいくらか感じている。

「アニメを小説のように書き表すとこうなるんだな」
読み始めてから読み終えるまでずっと感じていたことだ。
そしていったん読むアニメだと感じてしまうと、
「これなら、あだち充の『タッチ』のほうがはるかに面白い!」
という思いは膨らむばかりだった。

本当に、
この作品を読んだ皆は満足したのだろうか?
「面白い!」「良い本に出合えた!」と感じたのだろうか?

これには困った。

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「微熱少年」 松本隆 著 (1985年11月20日発行)


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「She's Rain」 平中悠一著

これも懐かしい本だ。
独特の雰囲気は、
どこかポップな「ライ麦畑でつかまえて」・・・
少し違うか?
それにしても何という世界。
17歳ってこんなに素敵な恋をする年頃なんだ!
私にはついぞ縁のなかった世界に、
遅ればせながらドキドキとときめいてしまった。

『「ユーイチの傘に入りたい」
 優しい小声でレイコがいう。
 うん。
 二人で僕の傘に入った。

 中略

 でも、雨そのものは素敵だ。街の景色が雨のフィルターをとおすと、
 とてもやわらかにみえる。ざわめきも雨の音と溶け合い、車の
 クラクションの音にさえ優しさを与える。傘の中は雨のカーテンに
 包まれて、外界の時の流れから遮断されてるみたいだ。』
 「She's Rain」 本文より

この作品を読みながら、
学生時代に吉祥寺でよく一緒に飲んだ友達を思い出した。
というのも彼は著者の平中悠一と名前がよく似ていて、
何しろ主人公のユーイチのように、
クラシックなデザインのオックスフォードのボタンダウンシャツがよく似合っていた。


                          
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「秘伝」 高橋治著。
二十数年前の直木賞受賞作。
読み直してみて、
えっ、これが直木賞
?
私の頭の中には「?」がずらずらずら~っと並んでしまった。

ところでこの本の中には、
併せて「赤い海」という中篇が収められている。
赤い海とは赤潮に覆われた海のことだが、
赤潮によって養殖漁業が甚大な被害を受けた実話を元に小説化したものだ。
これにはいささか考えさせられた。
というのも私たちの目の前の一見裕福な生活は、
実は人間の生活や地球の未来を壊しているのだということを、
とてもリアルに見せ付けられたように感じたからだ。

「便利」とか「豊か」、
こういうことを人が考えるとき、
人は同時に時間軸についても常に考えるべきだ。
今の「便利」は将来の「不便」をどこかに生んでいるかもしれない。
長い長いスパンで考えたとき、
目先の「豊か」は取り戻しようのないものを切り捨てているのかもしれない。
いや、
きっとそうなのだろう。
だが私たちは、
その答えを見ることはないのだ。

仕事の合間のちょっと時間ができたときに・・・
ライヴの練習中の集中力がふと途切れたときに・・・
トイレに入るときに・・・

ちょっとした休憩にはうってつけの本だ。

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ご存知、
若様大活躍。
(今どき、誰に向かって「ご存知」と言い切っているのか謎だが・・・)
手達治の「若様シリーズ」。
何しろ勧善懲悪のどこにでも転がっているストーリーが、
肩が凝らなくてありがたい。

それにしてもこの小説、
ページ数が420数ページあるのだが、
にもかかわらず活字の小ささが尋常じゃない。
最近の文庫本にはちょっと見られない極小サイズなのだ。

ストーリーに肩は凝らないのだが、
あまりの字の小ささに少々疲れ気味だ。



「さらばテレビジョン」を読み終えたのが3~4日前。
さすがに倉本聰はもういい。
次は何にしようか・・・
書棚で目が止まったのは、
洋物ばかりをまとめて納めている一画。
「そうだ、これがあったんだ!」

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ひと頃のお気に入りで、
やはり何度か読み返した作品。

「Early Autumn」 (邦題 「初秋」)
 ロバート・B・パーカー 著

レイモンド・チャンドラーを読み漁っている頃に出会った作品だ。
個人的な感想を言うと、
ロバート・B・パーカーの作品の中でこれは秀逸だ。
いささか古い手法ではあるが、
それが「スタンダートの意味」を改めて教えてくれる。
当時、日本の作家にも、
この作品の影響を受けた人がちらほら・・・
ま、いいのだ。

ところでこの「Early Autumn」は”スペンサー・シリーズ”の中の1冊なのだが、
シリーズの主人公「スペンサー」は大変なグルメだ。
どの作品の中でも料理のウンチクを語らないことはないし、
何しろ自身で実に美味しそうな料理を巧みに作ってしまう。
そして面白いのは、
小説の主人公「スペンサー」の作る料理のレシピ本まで出ているのだ。
いかに多くの料理を作ってきたかということだろう。

ただ少々残念なのは、
スペンサーはどうも日本食はあまり好きではないらしい。
「鰆の味噌漬け」とか「鯛の兜煮」などが出てこないし、
糠床からキュウリを抜いたり納豆をかき混ぜるシーンなども全くないのだ。
非常に優秀で魅力的な主人公なのだが、
グルメとしては2流だ。

2月中ごろに書いた「いつも音楽があった」(倉本聰著)を読み終えたのは、
やっと1週間ほど前のことだ。
何しろ読書に費やす時間といえば、
トイレの時くらいのものだから遅々として進まない。
それでも何とか読み終え、
さて次は何を読もうかと書棚の前。

さして迷う事もなく引っ張り出したのは、
やはり倉本聰。
「さらばテレビジョン」(昭和53年 980円)
まだ倉本聰が後を引いている。

この本の中に有ったことだが、
当時、倉本聰の「聰」の字は当用漢字には無かったらしい。
(現在どうなのかは知らない)
それで・・・ということなのだろうか、
倉本聰宛ての郵便物の中に「聰」が「聡」になっているものがあった。
これはある意味仕方のないことだ。
何しろ相手は当用漢字だ。
法律なのだ。
ところがあろうことか「聡」の略字で郵送する輩がいた。
つまり、
耳ヘンに、ハ、ム、心で「聡」という字。
そのハとムを簡略し、
ただ耳ヘンに心だけの字だという。
すなわち「恥」
倉本恥様・・・

これは笑った。
大いに笑った。
むろん、トイレの中でだ。

本日、お上さんはお出かけだ。
友達とワイワイやるのだそうだ。
「どこに集まるのか」と聞くと、
「何某」というちゃんこ鍋を食べさせる店だという。
そうか・・・

そうか・・・(涙)


閑話休題。

先日、倉本聰の「拝啓、父上様」を読み終えたのだが、
どうも気持ち、
倉本聰が後を引く。
なので書棚に向かい引っ張り出したのは、
「いつも音楽があった」。


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読み始めて所々見覚えがあるような気はするものの、
全体のイメージとしては極めて薄弱。
いつ頃購入したものかと奥付けを開いてみる。

昭和59年7月15日 第1刷
同年   9月10日 第3刷、とある。

私が二十歳の頃だ。

活字を貪るように読み漁っていた頃だが、
こんなにも心に残らない読み方をしていたのか。
こんなにも切なくこんなにも哀しい話を、
人はこんなにもあっさりと忘れられるものかと・・・

私は些か悔しい思いをしながら、
それでいて倉本聰の”語り”に感動しながら読み返している。


ちなみに当時、倉本聰の”音楽”というのは非常に多岐に渡っており、
例えば、
「同期の桜」、「赤とんぼ」、「賛美歌四八九番」、「蘇州夜曲」等々であり、
いわゆる”ハイカラ”な曲はあまりない。





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