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「このこ」(生くちこ)。
やはり次に続くのはこれしかないだろう。
前回の「食の考察」で取り上げた「このわた」が残念な結果だっただけに、
その関係から大きな不安が無くはないが反面期待も大きいのだ。
「このこ」とは「なまこ」の卵巣の塩漬けのことで、
その希少性と美食家の評価の高さに於いて「このわた」の比ではない。
あるサイトでは1トンの「なまこ」からわずか300gしかとれないという話も・・・
えっ!? ち、ちょっと大袈裟じゃないか(汗)。
美食家として名を通した北大路魯山人はあまりにも有名だが、
その魯山人が絶賛したのが能登半島は七尾と穴水の「このこ」(生くちこ)だ。
曰く。
「生の香りは、妙にフランス人の美人を連想するような、
一種肉感的なところがあって温かい香りが鼻をつく。
とにかく下戸も上戸も、その美味さには必ず驚歎する。
そうして初めて口に上す者は、そのなんであるかを当てる者は少ない」
と「魯山人味道」(北大路魯山人著)の中で絶賛してやまない。
こうまで言われると益々期待に胸が膨らむ。
フランス人の美人て、一体どんなの(^^;
皿に取ってみると確かに淡い色合いと香りは「このわた」とは別物。
味も・・・
こ、こ、これがフランスの美女の味!!!
教訓。
フランスの女子はそのまま向かうとややぼやけた感じだが、
何とこの女子、醤油がとてもよく合う。
驚いた。
キリッと引き締まってしかも官能的。
●「このこ」(生くちこ)
◇話題性・・・★★★★
◇ 味 ・・・★★★★
「世界の三大珍味」と言えば「キャビア」「トリュフ」「フォアグラ」だが、
我国にも「日本の三大珍味」というのがあるのをご存知だろうか?
一つはこの「食の考察」でも取り上げた「カラスミ」(ボラの卵巣の塩漬け)。
そして「ウニ」(塩うに)と「このわた」(なまこの腸の塩辛)、
この三品をして「日本の三大珍味」という。
・・・と、何だか大上段に振りかざした今回の「食の考察」。
いつもはどちらかと言えば奇をてらった変りモノに注目しがちだが、
やはり食の冒険者たるもの王道を行く正統派の珍味を避けて通る訳にはいかない。
というわけで今回は「日本の三大珍味」の一つ、「このわた」。
実は探してみると結構安いものがあったから・・・(^^; ソンダケェー!
上述の通り「なまこ」の腸の塩辛を「このわた」というのだが、
これが製品として出来上がるまでの工程を考えると気が遠くなりそうだ。
何しろ牛乳瓶1本(約180g)の「このわた」を作るには20kgの「なまこ」が必要で、
それらから取り出した腸を1本1本手作業できれいに洗うのだ。
海底の有機物を泥や砂と共に食べるなまこの腸にはしっかりと砂が詰っており、
1本1本指で丁寧にしごき出す他には有効な手段はなさそう。
爪を立てて乱暴に扱おうものなら途中でプツンと千切れてしまう。
これは「なまこ」を自分で獲る人ならば皆知っているだろう。
季節はちょうど今頃。
風のない凪の日に近場の小さな漁港の岸壁や船着場の海底等々、
丹念に探してみれば2匹や3匹の「なまこ」を獲ることができる。
これを持ち帰って自分で捌くのだが、
この時いつも腸の砂をしごき出して「ツルツル~~」と食べて・・・
・・・
あれれっ!
今回「食の考察」用にと取り寄せた「このわた」、
こんなものが「日本の三大珍味」として珍重されるのか?
海から持ち帰って自分で捌いた「なまこ」の腸はもっと香りが爽やかで、
冬の海に春の訪れを真っ先に感じさせてくれるものだ。
それに比べるとこれは・・・(悲)
教訓。
作り置きした大さじ一杯の「このわた」よりも、
耳掻き一杯に満たなくとも獲れたての方が価千金!
●「このわた」
◇話題性・・・★★☆
◇ 味 ・・・★★
サーフを釣り歩いていると、
5mほど先の波打ち際でギラッと光るものが目についた。
何だろうと近寄ってみると30㎝弱の「タイラギ」。
知ってはいたが初めて実物を目にする貝だ。
こういう場所では相当珍しいのでは・・・?
と、とりあえず写真を撮りそのまま釣りを再開。
翌日、写真を整理していて「タイラギ」のことを思い出した。
早速ネットで調べてみると、
「相当珍しい」と思ったのは私の浅薄な知識の所為で、
実はこの辺りでも普通に生息する貝のようだ。
「な~んだ、珍しくないのか」と落胆し・・・かけたのだが、
どうもこの「タイラギ」、
高値で取引されるんだ。
しかも食用にするのはこれだけの大きさなのに貝柱だけという高級食材。
あ、あ、あ、あ、あ・・・・・・・・・・・・
持って帰れば良かった――――――――ぁ(号泣)
3月1日の渓流の解禁に盛りあがった人も多いことだろう。
胸に情熱の熱い塊を持つ人は前夜から山に入り、
目指すポイントの近くでロッドを握りしめ車中泊を決め込んだに違いない。
さて翌3月2日の私はと言えば、
天気はまだ確認してないが久しぶりの休み、
やはり例え短時間だろうとサーフに居たいと思う。
長い長い海岸線を何にも煩わされることなくゆっくりと撃ち歩く・・・
考えただけでも心が開放されるようだ。
ちなみに去年の3月の第一日曜もサーフを釣り歩いたのだが、
この日の鳥取の最高気温は21℃まで上がっている。
春を通り越して初夏を思わせる休日だったようだが、
今年はどうもそれを望むべくもない。
まあ人気の無いであろうサーフはきっと”貸切状態”。
それだけが救いだし、またそれこそが大切なことだ。
●「アイゴ」 【 スズキ目アイゴ科アイゴ属】
「アイゴ」を好む地方では「非常に味が良い」と高い評価を得ているのに、
一方で釣り人には「痛い思いをさせられ強烈に臭い魚」というイメージが強い。
というのもヒレの棘には毒が仕込んであって、
ちょっとヒレに触れただけなのにズキズキ、ズキズキと丸一日ほど疼く。
臭いに関しても強烈なその磯臭さからだろう、
地方によっては「ネションベン」などと呼ばれるほどだ。
果たしてこれほど好き嫌いがはっきり分かれる魚が他にあるだろうか?
というわけでこれほどに評価の割れる魚、
先ずは食べてみることと相成って・・・
「旨い、これは旨い!」としきりに唸ったのは、
梁山泊のカニ鍋に参加してくれたモリロク。
その夜の他の参加者にもなかなか好評のようだ。
私も食べてその評価の高さに納得。
上品な味わいに磯臭さも香ばしい香りほどにしか気にならず、
身質もほっこりとして食べやすい。
ならば悪評の原因は何?
これは恐らく食べる時期を間違えたのだろうが、
夏場の磯臭いイメージに食わず嫌いを決め込んだ釣り人は損をしているなぁ。
余談だが沖縄の珍味「スクガラス」は「アイゴ」の稚魚の塩漬けのこと。
磯に付いて海草を食べると磯臭くなるので、
その前に捕獲して塩に漬け込むのだそうだ。
泡盛を飲みながら島豆腐と併せて食べると非常に美味しいという。
ところで水産庁の開催したシンポジウムにこういうのがあった。
『アイゴを食べて藻場を回復しよう』
沿岸海域に生息する海藻の多くが死滅し、
それに伴ってアワビなどの水棲生物が減少する現象を「磯焼け」というのだが、
近年この現象が各地に広がり漁業に大きな打撃を与えている。
そしてこの海草を死滅させているのは、
「アイゴ、ニザダイ、ブダイなどが海草を食い荒らすから」という説があるのだ。
つまり我々は「藻場回復プロジェクト」に一役買ったということになるのだ(笑)。
●「アイゴの干物」
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★★☆
仕事の帰り、
久しぶりにサーフを歩いてみた。
天気は良いのだが風は冷たく人の姿は見とめられない。
大荒れの続く海は思った通りおびただしいほどのゴミが打ち上げられ、
さながらゴミ処理場のようにさえ見える。
そんな中、小刻みに動く小さな影が私の視界の隅を横切った。
何だろうと思って目をやれば、
この荒んだ浜にエサを探し歩く「ハマシギ」(恐らく)。
私にはゴミしか目に入らない浜だが、
彼らにはまた違うモノが見えるのだろうか。
図鑑を調べるとこの「ハマシギ」、
鳴き声は「ビーウ」と鳴くとあるが、
ディスプレイ時は「ジュリー ジュリー」と鳴くとある。
どうだろうか、
私なら「ハマシギ」とは名付けず、
「樹木 希林」と名付けそうだが・・・
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