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●「ヒモマキバイ」(灯台つぶ)【腹足綱前鰓亜綱真腹足目 エゾバイ科 エゾバイ属】
あるショッピングサイトを見ていてマウスを持つ手が止まった。
「これを逃したらもう2度と巡り合うことはないかもしれない」
とか、
「常々どうしても入手したいと考えていた物にやっと巡りあえた」
という劇的な出会いがあったわけではない。
ではどうしてマウスを持つ手が止まったのか?
表題の「ヒモマキバイ」が1kgで○○○円。
これは安い。
北海道の業者の出品だからかなりの送料がかかりそうだが、
「送料を足してもこれはお買い得でしょ?」と詳細を見るべくスクロールすると、
な、な、何と、有ろうことか「送料込み」となっているではないか!!!
!!! となったときには既に「買い物かごに入れる」ボタンをクリックしてたね!
そりゃぁもう、電光石火の如く。
というわけで「ヒモマキバイ」。
決して不味いわけではないのだが、これは失敗だった。
というのも「異常に安すぎる」というのは正当な評価を下せない。
「きっとワケありなんだよ」と疑心暗鬼になってしまうのだ。
だって考えてみて欲しい。
商品全体の総額が、「送料込み」なのに北海道からの送料よりも安いって・・・
何で?
そうまでして処分したいってこと?
やっぱ、何かあるの・・・・・・・・・・・・・・・・?
●「ヒモマキバイ」
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★☆
●「イシナギ」【スズキ目 スズキ亜目 イシナギ科 イシナギ属】
「イシナギ」。
今でも体長約1m50cm、
重さ百数十キロというモンスターサイズが稀に揚がるようだ。
通常は400~500mの深海の岩礁域に潜むが、
夏季の産卵期は100~150mに姿を見せる巨魚だ。
以前ここで紹介した「秘伝」(高橋治著)の中で、
名人と言われる二人の老漁師が追う「イオ」というのは「イシナギ」のことだが、
作品に現れる「イシナギ」は体長2m、体重150kgの超大物という設定だ。
さて、今回私が入手したのは「イシナギ」の切り身1kgだが、
元は40数kgというから「イシナギ」としては中型というところだろう。
血合いの色も薄っすらときれいな白身は脂のためか微かに白濁している。
加熱した身は総じてあっさりとしてクセはなく美味いのだが、
どちらかというと大味で魚肉と言うより鶏のささ身のような食感。
ただこの身も刺身にして大いに驚いた。
しっとりとした食感と舌の上に広がる甘みは鍋や塩焼きとは全くの別物で、
「これこそが『イシナギ』の味」という断固たる主張がはっきりと感じられる。
実に美味。
ところで「イシナギ」について調べてみると、
以下のような注意を度々目にする。
「肝臓に含まれるビタミンAが多く(50~150万I.U./g)、
中毒原因はこのビタミンAの過剰摂取によるものと考えられる。
中毒症状としては摂取後30~60分で激しい頭痛、嘔吐、発熱、
顔面浮腫などがみられ、次いで2日頃から皮膚の落屑がみられる。
ちなみにイシナギの肝臓は、厚生労働省が食用禁止措置をとっている」
しかも中には、
「肝臓だけでなく身も危険。
ただし多く摂取しなければ多分大丈夫」
などという実に恐ろしげな記述もあり、
「まさかそんなこと!」と思いながらも内心ちょっと気にして・・・(^^;
●「イシナギ」
◇話題性・・・★★★★
◇ 味 ・・・★★★☆
●「アカムツ」(のどぐろ)【スズキ目 スズキ亜目 ホタルジャコ科 アカムツ属】
前回の「かろいち」で「エゾボラモドキ」を買った日曜日、
実は「アカムツ」(のどぐろ 以下「アカムツ」)も1匹買って帰った。
やはり1匹だからだろうか、あばさんの態度は誠に素っ気ない。
「ふん、680円」
「ふん」てその態度(怒)・・・と思いながらもこのサイズが680円、
お買い得じゃないのぉ!ラララ、ラィ♪(笑)
さて「アカムツ」、
以前この「食の考察」で「日本海で揚がる魚で最も高価」と紹介した。
( こちらをどうぞ→ http://duoneemu.blog.shinobi.jp/Entry/187/ )
もちろん太平洋で揚がる魚の中でもスペシャル高級魚だ。
何しろ食味の評価の高さが尋常ではない。
試しに検索してご覧じろ。
幻の超高級魚、とろけるような絶妙な味と希少性、美味中の美味、赤い宝石 etc
と、何だか「トリュフ」や「フォアグラ」に迫る勢いだ。(笑)
で、その「赤い宝石」、
いろいろ考えた結果、今回の調理法は「松皮造り」。
(三枚に下ろした身に熱湯をかけ、氷水で締めて切り分ける)
やや厚く切り過ぎたかなと思いつつも我ながらなかなか上々の出来。
あっさりとしてはいるがしっとりと脂が乗り、
噛み締めるほどに旨味が舌の上に広がるのが良くわかる。
確かに旨い。
実に旨いのだが・・・
「赤い宝石」と呼ばれる超高級魚。
手のひらサイズで1,000円近い値を付けて「大売出し」と言う。
それでも売れるからこの価格なのだろうが、
私なら1,000円有ったら今後は違う買い方をするなぁ。
「アジ」「サバ」「イワシ」に今の時期なら「ドギ」。
上手くすれば1週間、3食とも魚にありつけるのでは?
●「アカムツ」(のどぐろ)
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★★☆
●「エゾボラモドキ」【腹足綱前鰓亜綱真腹足目 エゾバイ科 エゾボラ属】
少しばかり時間を作った日曜日、
今回はお上さんを連れて「かろいち」を覗いた。
探すは「赤バイ」。
先日の「チヂミエゾボラ」が美味くてちょっと後を引いているのだ。
だけどどうせなら今回は「エゾボラモドキ」の赤バイも食べてみたいなぁ、
と、売り場を歩いてみると・・・
有る有る。
しかも今日のお目当ての「エゾボラモドキ」ばかり。
(おそらくエゾボラモドキだと思うが、ひょっとするとコエゾボラモドキということも考えられる)
迷うことなく「これひとカゴ(500円)ちょうだい!」。
「えッ、ひとカゴでええだか?」
売り場のあばさん、
「たったひとカゴか?」的ニュアンスで念を押してくる。
日曜日、売り場が観光客で溢れかえるとあばさん達は強気になるのだ。
「男のくせにドカ~ンと買わんかッ、ドカ~ンと!!!」
という態度で売り場に響く声もテンション高めだ。。
これが閉店間際だったり平日だと、
同じあばさんかと思うほどやけに可愛かったりする。
「お兄さん、これ、安するけぇ、なぁ、買ってくれン♪?」
私にはできない芸当だが、
こういう場所では売り買いの駆け引きも楽しみの一つらしい。
よく見かける風景だが、
京阪神から来たと思しき人達のあばさんとのやりとりは堂に入っている。
皆、片手に算盤を持っているような気がするから不思議だ。
あばさんがお釣りを取りに行っている間にお上さんが私に小声で囁く。
「あなたも、値切らな!」
というわけで「エゾボラモドキ」、
今回も刺身と焼きで貝の旨みを堪能。
沖底(沖合い底引網)が出る間、
私の楽しみもしばらく続く・・・
●「エゾボラモドキ」
◇話題性・・・★★★
◇ 味 ・・・★★★☆
※ 「エゾボラモドキ」も唾液腺を取り除いて調理すること。
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