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●「ギンポ」
【スズキ目 ニシキギンポ科 ニシキギンポ属】
全国各地に生息する「ギンポ」。
釣りをする人ならこれを知る人は多いはず。
しかもそのほとんどの人が顔をしかめる・・・
「カサゴ」などを狙って穴釣りをしているとコツコツっとあたって、
おっ、何か来た!と仕掛けを上げてがっかりさせられるのがこの「ギンポ」。
大きくてもせいぜい20cmまでだが細長い魚体が仕掛けに絡み付いて、
ヌメリが強くその顔といいその体といい何故か強烈におどろおどろしい。、
なのでとにかくすぐに仕掛けを切り捨て海にお帰り願うのが先決で、
「これを食用に」などという発想そのものが有りえない。
そういう発想は却下。
論外。
エンガチョ。
ところがこの「ギンポ」、
驚いた。
少ないながらも全国で水揚があるのだそうだ。
そして、その少ない「ギンポ」のほとんど全てが築地に入荷するという。
何故か?
我々には全く縁のない魚なのだが江戸前の天ぷらダネとしては究極の品で、
一般小売店ではまず入手困難な幻の食材だという。
"食べる"というだけでも驚きなのに、
"究極の"とか"幻の"って・・・
スゲェーぞ、江戸人!!!
というわけで「ギンポ」。
やはり天ぷらにして、
先日釣ってきた「キス」と食べ比べてみる。
先ずは食感。
皮に弾力があり身の側も結構な歯ごたえ。
"しっとり"とか"ふわっとサクサク"等の表現とは無縁で、
力強く噛み切る身質は「キス」の軽さとは全く別物。
決して強くはないが独特の香りと味は明らかに主張するものがあって、
その評価は大きく分かれそうだ。
私としては残念ながら「もう一度食べたい」とは思わないが、
案外この独特の食感、香、味にはまれば、
他にはあまりない特徴だけにクセになるのかもしれない。
まあ、言ってみれば「好き嫌い」という範疇か・・・
※「ギンポ」に酷似した魚にタウエガジ科の「ダイナンギンポ」というのがあり、
市場ではこれを区別しているかどうかは不明。
ひょっとすると混同しているか・・・
●「ギンポ」
◇話題性・・・★★★★
◇ 味 ・・・★★
「食の考察」缶詰編
●「牛すじ煮込み」 【株式会社 宝幸】
「ほんのり甘い味噌だれに、
『ピリリッ』と辛いとうがらし・・・。
トロ~リ柔らかあとひく旨さ」
ほんとかよ~っ!
このコピーといいラベルの煮込みの写真といい、そそられるなぁ。
秋の気配が色濃くなって、
「そろそろ『おでん』が良い季節になってまいりましたなぁ」
と控えめにお上さんにフルと、
「まだ駄目!」
と、けんもほろろの返事。
そんな時に限ってこういうものが目に飛び込んでくるから、
期待するなって言うほうが無茶というもんだ。
お上さんが一旦「駄目!」と言ったらこれはもう何があろうと駄目なんだ。
だから私は自衛手段としてこういう・・・
いや、かと言ってこれでお茶を濁すなんて気は更々ないわけで・・・
というわけでひと口。
お~~~~~~っ、ピリ辛の甘味噌ダレはなかなか良い味だ。
量もかなりあって食べ応えありそうだけど肝心の牛すじはどうだ・・・
ん~~~、なんちゅうか、
例えばいつまでも刺激を求めて止まん脂ギッシュな年寄り向きみたいな、
例えば既に刺激を求めてやまん脂ギッシュな赤ん坊の流動食みたいな、
つまり、いくら「煮込み」と言っても、
こりゃ何ぼ何でも煮込み過ぎだろっ!
どこが「牛すじ」なのかわからんがなっ!
何か得体の知れんドロドロが缶一杯に詰め込んであるとしか思えん(旨いけど)。
食事のマナーとしては下品なことこの上ないがストローでも吸えるぞ(旨いけど)。
缶の中の"ポニョ"だぞ♪ポ~ニョポ~ニョポニョポニョ(旨いけど)。
●「牛すじ煮込み」
◇話題性・・・★★
◇ 味 ・・・★★★☆
「キスは足で釣れ」
広大な浜、その中にきっとあるはずのキスのポイントを見つけるには、
歩いて探すより他ないというキス釣りの最も基本的なテクニックだ。
が、それにしても今朝の白兎海岸、
まるでルアーを撃ち歩くランガンだ。
隙間なく探り歩いた(つもり)のだが、
キスがどこにもいない。
探って探って「コツン」と小さなアタリ、
ふぅ~、やっと来た!と仕掛けを上げてみれば「クサフグ」。
その後はまたナシのつぶて。
そう言えば・・・先日聞いた話を思い出した。
「今年は例年に比べ魚が釣れない。
その影響で釣り人口が減少して釣具屋が悲鳴を上げている」というのだ。
ふむ。
居ないわけはないのだろうが・・・
キスに限って言えば、
オチのように極々限られたポイントに群れているに違いない。
そのポイントに出会えるかどうかが明暗を分けているのだろう。
さて、ではそのポイントは何処?
この時期キス釣りに出て完全ボーズというのは、
普通ならばちょっと考えられないことなのだ。
それを知っている今朝の我が家のお上さん、
「本当は朝早くから、どこに行ってたの?」と疑いだす始末。
これは由々しき問題。
本気でポイントを探さねば。
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