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見た目、ちょっと引いてしまう。
何だか汚れた縄を解したような感じだ。
何、これ?
訝しがりながらもひとつまみ口に運ぶ。
「!」
うまいじゃん!
何とこれ、
「いかすみ さきいか」と言う。
「いかすみ」が味にどういう効果を与えているのか不明だが、
まず見た目とのギャップに驚いてしまう。
このギャップが、更に美味しく感じさせるのかもしれない。
が、ふと気になることが脳裏に浮かんだ。
鏡に向かい、
「ニィーッ」とやった自分の口元を見る。
大丈夫。
いかすみのお陰で、
お歯黒のようになってはいないかと気になったのだ。
そして「さきいか」をつまんだ指を見る。
やはり黒くなっていないかと気になった。
味はともかく気を使うつまみだ。
● 「いかすみ さきいか」
◇味 ★★★
◇話題性★★★★
秋田の「しょっつる」に欠かせない「ハタハタ」、
ここ山陰地方ではこの魚を「シロハタ」と呼ぶ。
そしてこの魚を使った寿司が秋田では「ハタハタ寿司」。
これが鳥取の「賀露」(かろ)という港町では「シロハタ寿司」となる。
秋田の「ハタハタ寿司」が、
酢でしめたハタハタに麹やご飯と幾種類もの野菜を一緒に漬け込むのに対し、
「シロハタ寿司」はやはり酢でしめ背開きにしたシロハタに、
酢やみりん等々で味をつけたおからを挟んで漬け込むというもの。
残念ながら私は「ハタハタ寿司」を食べたことがないが、
どちらの寿司も大量に獲れたハタハタ(シロハタ)の保存食として考えられたものだ。
しかしそれは必要に迫られた時代の保存食なのであって、
今では絶好の酒の肴だ。
今日の「シロハタ寿司」は、
パーティ仲間のおぢぃが届けてくれたもの。
日が暮れるのももどかしく、
心は夕方から既に晩酌モード。
早速、風呂上りに一人で始めてしまった。
酒は昨夜の清酒「瑞泉」のゲタ。
酢の加減もほど良く「シロハタ」の旨みと合い間って、
重ねる「瑞泉」に止めどがない。
嗚呼、飲みすぎてしまう。
嗚呼、酔いすぎてしまう。
● 「シロハタ寿司」
◇味 ★★★
◇話題性★★★
「ししゃも」というと、
スーパーで298円のパック詰めの魚とか、
大衆居酒屋で定番メニューの大衆魚、
などのイメージがまず浮かぶのではなかろうか。
ところがこの「ししゃも」、
北海道の太平洋側にしか生息しない日本固有の希少な魚で、
今、全国で市販されている「ししゃも」の約90%は「ししゃも」ではない。
実はスーパーや大衆居酒屋の「ししゃも」は輸入物なのだ。
「キャペリン」(標準和名:カラフトシシャモ)という魚で、
学術的にも生態的にも「ししゃも」とは似て非なる魚だ。
(「ししゃも」はサケ目キュウリウオ科シシャモ属、
「キャペリン」はキュウリウオ科カラフトシシャモ属)
では味はどうなのか?
ここが「DUO'S BAR」としては非常に気になるところだ。
というわけで「食の考察 その20」、
「キャペリン」と「ししゃも」の違いや如何に !?
写真の左側のやや黒っぽいのは「ししゃも」のオス。
右側がメスで、いわゆる「子持ししゃも」というやつだ。
「キャペリン」はメスしか流通しないようだが、
「ししゃも」はオスも普通に見かけられる。
何故か?
これは食べてみるとわかるのだが、
魚の風味がオスのほうが強いのだ。
魚卵メインのメスよりも魚の味を楽しめる。
「ししゃも」という魚の味を知ろうと思ったらオスを食べるべきだ。
だが「キャペリン」と比べてどうだ?と聞かれると・・・
おそらく、
地元で獲れたてを食べればその違いがはっきりとわかるのだろう。
しかし遠く離れた地方では、
条件的に「キャペリン」と五十歩百歩なのではなかろうか。
確かに風味は「ししゃも」の方がいくらか良い。
しかし「キャペリン」との価格の差ほどの違いがあるとは思えない。
それは味の違いというより、
「深刻な海洋汚染の心配がない近海の魚」
という安心代なのかもしれない。
● 「ししゃも」
◇味 ★★★
◇話題性 ★★★
写真は「安平」の店内に吊るされた、
マトウダイのアラの燻製。
不思議なオブジェだが、
店の雰囲気になかなか似合っている。
「安平」については ↓ こちら をどうぞ。
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/duoneemu/view/200601
久しぶりの「食の考察」は何か変った食材の話ではなく、
昼食をとるために立ち寄った「安平」の大将との様々な食材や調理方の話だ。
さすがに本職の板さんの話、
とても参考になるし何より面白い。
ここのところ周囲がザワザワとして不安定なモチベーションなのだが、
いくつかのヒントとオマケをいただき納得。
●「安平定食」 (特に刺身の盛り合わせの中の「赤バイ貝」の刺身)
◇味 ★★★★
◇話題性 ★★★
このインパクト。
この衝撃。
この話題性。
これほど強烈な食材は「食の考察」始まって以来だ。
何しろこの食材を食べる文化を有する所は、
世界で3ヶ所だけなのだそうだ。
そして日本にもそのうちの1ヶ所がある。
すなわち、有明海に臨む「柳川」。
地元では「わけ」という商品名で売買されている。
正確には「わけのしんのす」という。
「わけのしんのす」の「わけ」とは、
若者 → 若ぇ衆 → わけ となったようだ。
では「しんのす」は・・・(これが問題だ)
「しんのす」はお尻の穴を指すらしいのだ。
つまり「若者の肛門」。
イメージできただろうか、「肛門」という食材。
わかるかな、「いそぎんちゃく」。
まさしく!と唸りたい形容だ。
「いそぎんちゃく」を「わけのしんのす」と命名する発想・・・
類い稀な想像力の持ち主であったに違いない。
「わけのしんのす」を調理するに当たって、
様々なHPを検索してみた。
その中のひとつに「無味無臭」と紹介したものがあったが、
決してそのようなことはない。
「タニシ」とも「シジミ」と例えたいような、
貝類に似た香り・味をしっかりと主張しているし、
微かに口中に残る苦味も他で味わえないものだ。
食感も非常に独特で、
珍しさも手伝って結構なハイペースで食べ終えてしまった。
ただ調理前の下ごしらえにかなり手間がかかる。
この手間を考えると、
「次回もやるぞォー!!!!!」とはとても言えない。
●「わけのしんのすの醤油煮」
●「わけのしんのすの味噌汁」
◇味 ★★
◇話題性★★★★★
冷蔵庫を覗いたとき気が付いた。
先日のカラスミが少しばかり残っている。
「イイネ!イイネ!残り物に福があるねー!!!」
もうね、残り物ですからね、
どどーんと贅沢にやっちゃいましょう。
心の準備は良いですかー?
はい、じゃあ、少し厚めに切りましょう。
切れましたかー?
はい、それでは、切ったカラスミを日本酒に漬します。
※全然自慢するわけではありません。
全くそのような気はありませんが・・・
私がカラスミを漬した日本酒は、
「純米酒 天狗舞」
いや、別に、そんな、めっそうも・・・
― 30分ほど経過 ―
はーい、それでは・・・
さきほどのカラスミを網の上で弱火で焙っちゃいましょう!!!!
ちょっと色が変わるくらいで良いですよ~。
「あッ、やば・・・ うますぎ!!!」
ホント、
こういうの良くないです。
こういうもの食べてると、
人間、ダメになっちゃいます。
●カラスミ ― 天狗舞 焙り出し風味 ―
◇味 ★★★★★
◇話題性★★ ★
12 | 2025/01 | 02 |
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