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長い長いゴールデン・ウィークも終わった。
ニュースを見ていて毎年思う。
何が嬉しくて人が集まる場所に人は行きたがるのか?
何故あんなにも一斉にぞろぞろと移動したがるのか?
あんなウジャウジャの大移動に大金をはたいて満足なのか?
ふむ、今もって理解に苦しむ。
それに比べ私のゴールデン・ウィークは充実していた。
ここ近年こんなに有意義なゴールデン・ウィークはなかった。
つまり、
「らっきょう漬け」の下ごしらえ。
やってもやっても無くならない。
次から次かららっきょう。
ひたすららっきょう。
あくまでらっきょう。
なのにらっきょう。
そして臭い(涙)。
というかこのらっきょう、
実は我が地元の「砂丘らっきょう」ではない。
じゃあ何?
これは沖縄の代表的野菜のひとつ「島らっきょう」だ。
「砂丘らっきょう」に比べ小ぶりだが、
臭いはとてもきつい。
狭い部屋で臭いのきついらっきょうに囲まれ、
ついこぼしてしまった。
「そもそも何でゴールデン・ウィークにこんな・・・
私だって海外とか行きたいし!」
「島らっきょう」の塩漬け。
ちょっと塩が多かったが、
味はすこぶる良い。
この味の良さはらっきょうというよりも、
ネギの旨みに近い気がする。
小ぶりだからいくらでも食べられる。
次から・・・次へと・・・
翌朝、
私は私の口の中に充満する臭いに目覚めさせられた。
その臭いたるや、
生のネギの束を10把くらい食べたようなスゲェ臭気。
恐るべし、島らっきょう。
「島らっきょうの塩漬け」
◇ 味 ・・・★★★
◇話題性・・・★★★
伊豆諸島の特産品として有名な「くさや」。
独特の臭気に好き嫌いが非常に大きく分かれるが、
ひと口に伊豆諸島の「くさや」と言っても八丈島と新島では臭いが違うという。
というのも八丈島と新島ではくさや汁の成分が根本的に違うかららしい。
一般的にはくさやの元祖とされる新島産が最も臭いが強いと言われ、
実際、八丈島の住民は新島産を臭いといって嫌うのだそうだ。
というわけでバーベキュー・サプライズ第2弾は、
「新島産 飛魚のくさや」
さすがに「新島産 くさや」の破壊力は凄まじい。
バーベキューコンロに乗せた途端、
好き嫌いが大きく分かれるどころかブーイングの嵐。
以前、都心でくさやを焼いていたところ、
「死体を焼く臭いがする」
と警察に通報され大騒ぎになったという逸話にもうなずける皆の反応。
「そうかなぁ、なかなかいけると思うけど・・・」
と手を出すのはわずかに2~3人。
ふむ、
昔ならば秘伝のくさや汁は家宝とされ、
嫁入り道具の一つにも扱われるほどなのに・・・
「新島産 飛魚のくさや」
◇ 味 ・・・★★★
◇話題性・・・★★★★
ウツボ。
あのグロテスクな魚体と凶暴極まりない顔からか、
なかなか食用にするという習慣が定着しない魚だった。
ところが近年になって、
どうもそのイメージが変りつつある。
というのも地方によっては食用にする文化を有する所もあるので、
そこで食べた人たちの、
「何と、実は物凄く美味しい魚だ!」
という声が口コミで広まったのかもしれない。
ただ現実的に悪いのはイメージだけではないようで、
毒こそ持たないもののその歯は非常に鋭く、
実際に噛まれた人の話では剃刀で切られたようだったとのこと。
さて今回食べたのは「ウツボのたたき」。
調理されてはいてもあの皮の文様は健在で、
やはりどこかしらおどろおどろしい雰囲気が漂う。
しかしひと口食べてちょいと吃驚!
淡白ですっきりした味わいはあの顔からは思いもよらない上品さ、
魚というより鶏のささ身という感じ。
皮と身の間には旨みがしっかりとあり、
皮の食感とあいまってプリップリだ。
「こりゃ、ちょっとイイね!」
最初は少々引き気味だったバーベキューの参加者達、
味がわかれば遠慮は損だ。
気が付けば皆の胃袋にきれいに収まっていた。
「ウツボのたたき」
◇ 味 ・・・★★★
◇話題性・・・★★★★
この見た目、
さすがの左党もちょっと引くかもしれない。
だが酒飲みの飽くなき探究心は、
香りだけでも知っておきたい。
鼻を近づけ香りをきく。
ん !?
この香りには覚えがある。
そう・・・例えば・・・「酒盗」のような。
一度香りに馴染めばもう引きっ放しではいられない。
箸の先に少し取り舌の先で舐めてみる。
塩辛い。
そして味わった後に鼻から抜ける香りに何かモワッとした感じが残る。
でも決して嫌な味ではない。
「何だろう・・・?」
嫌な味じゃないとわかればもう恐いものはない。
大き目のひとかたまり ―それでも1cmに満たない― を口に放り込む。
食感は・・・悪くない。
ところどころコリコリとした軽快な歯ざわり。
味はやはり「酒盗」を感じさせるが、
これは素材より調味料が強いためか。
香り。
これが一番素材の特徴を感じさせる。
鼻から抜けるモワッとした香りの後に、
さらに磯の香りが追いかけてきてこれがいかさま心地よい。
口中に広がる磯の香りが消えてしまわないうちに日本酒を含む。
ムムム !!!!
この香りに好き嫌いは大きく分かれるだろうが、
一度はまってしまうと、
もう抜け出すことは不可能なのではなかろうか。
「アワビのワタの塩辛」
◇ 味 ・・・★★★★
◇話題性・・・★★★★
今年は雪解け水が少なくて、
山葵のできはどうかと思っていたが、
やはりある所にはあるのだ。
今夜は早めに仕事を片付け、葉山葵の醤油漬けを仕込もう !!!
と気持ちを奮い立たせている所へやって来たのはおぢぃ.com。
少しばかり飲みながら葉山葵について話しをした。
「葉山葵は辛くてなんぼでしょう」と言うおぢぃ.com。
ま、まあ、そうなのだが・・・
実は私は辛い山葵は少々苦手なのだ。
「葉山葵の醤油漬け、楽しみにしてますから♪」
と言葉を残して帰った君だが、
君の期待に応えられるような醤油漬けにはならないかもしれない・・・
翌朝、味をみて、
「♪」
良い感じだ。
ほとんど辛みはなく、
香りだけ山葵を楽しみながら食べられる。
言ってみれば「山葵風味の青菜の醤油漬け」。
もしくは「山葵風味のおひたし」。
「葉山葵の醤油漬け」
◇ 味 ・・・★★★
◇話題性・・・★★★
そう、
山伏が「ブオ~ッッッッッオ!!!!!」っと吹くアレだ。
食用になるとは知っていたが、
簡単に手に入るとは思ってもいなかったのだ。
ただ調べてみると、
この度の貝はホラ貝とは言っても、
ホラ貝の仲間の「ボウシュウボラ」(房州法螺)という貝のようだ。
(注) 「ボウシュウボラ」の極々近種に「ナンカイボラ」というのがあるが、
今回の貝は色合いからして恐らく「ボウシュウボラ」。
築地市場では混同して売られている可能性ありとのこと。
調べていて非常に驚いたのだがこの「ボウシュウボラ」、
内臓に「テトロドトキシン」を持つという。
フグの毒で有名な、
あの「テトロドトキシン」をだ!
「マ、マ、マジかよぉ!!!」
購入先の説明書きにはそれらしいことは何も書いてない。
ただ「内臓は生では食べないで下さい」とある。
オイオイ、
多分そういう問題じゃないよ。
大丈夫だろうか・・・
知らずに購入する人たち。
というわけで、
危険な部位を取り除き調理。
驚くほど出てくるヌメリを根気よく塩で揉み洗いし、
一つは刺身に。
もう一つは巨大な殻ごと茹でて、
あっさりとワサビ醤油で。
アワビのようなしっかりとした歯ごたえ。
磯の香りも爽やかに、
噛み締めるほど貝の甘さが舌に広がる。
ここでひと口清酒を含む・・・
ムムム !!!
この貝は唸りたくなるほどに清酒が合う。
私の口の中で、
清酒が貝の旨みを更に更に引き立てるのだ。
「きれいな花には棘がある」じゃないが、
「テトロドトキシン」はホラ貝やフグの棘かもしれない。
神が与え給もうた禁断の食材の、
それこそ命がけの踏絵がこの「テトロドトキシン」なのかもしれない。
「ボウシュウボラ」
◇ 味 ・・・★★★★
◇話題性・・・★★★★
HPの「Party」に書いたが、
次回の梁山泊のパーティはバーベキューで肉三昧ということに決まった。
http://www.geocities.jp/duoneemu/party10.html
↑ こちらをどうぞ。
さて、肉三昧と簡単に決めてしまったが、
どんな肉がいくら位するのか?
一人当たりどれほど食べるのか?
考えてみれば何もわからない。
ここは少しばかり調べておくが良かろうと早速検索してみた。
調べてみると「輸入牛」「和牛」「国産牛」と出てくる。
値段にもかなりばらつきがある。
「輸入牛」はわかるとしても、
「和牛」と「国産牛」を使い分ける意味って・・・
はてさて、この違いは何ぞや!
というわけで今回の食の考察は、
「和牛」と「国産牛」の違いについて考えてみる。
◇「和牛」
そもそも「和牛」とは何だ?
●日本の在来種をもとに交配を繰り返して改良されたもので、
黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4種類の肉牛を言う。
肉質の良さは世界的にも評価が高い。
有名なのは但馬牛、近江牛、米沢牛など。
高級牛肉でよく知られる「松坂牛」や「神戸牛」は、
但馬牛をブランド化したもの。
◇「国産牛」
一方、「国産牛」って?
●「国産牛はホルスタイン種などの乳用種と、乳用種と肉用種を交雑させた交雑種(F1)」
とある。
乳用種とは、
乳の出なくなった廃牛を出荷するものと、
雌の人工出産により生まれた雄の子牛を18か月間飼育し去勢したものなどを指すらしい。
表示としては「和牛」とあれば肉用種、
単に「牛肉」とあれば乳用種または交雑種となる。
さらに、
一定期間(輸入されてから3ヵ月間)以上日本国内で飼育されていれば国産牛と称される。
つまり生きたまま輸入すれば、
アメリカ産だろうがオーストラリア産だろうが、
日本で3ヶ月以上飼育されていれば「国産牛」と表示できるのだ。
もっと言うと、
海外から運び込まれ日本で食肉加工されれば、
それだけでこれもりっぱな「国産牛」として扱われる。
どうだろう、
何だか複雑な心境なのは私だけだろうか?
ついでに言うと、
輸入牛肉にも「和牛」がある。
つまり黒毛和種などの和牛を海外で育て、
それを輸入しているのだ。
これは平成10年から輸入されているのだが、
肉自体は日本国内で肥育された和牛とあまり変わらないらしい。
ただし、業者によっては国内で育てられた「和牛」として取引しているものもある。
(「国産牛」と同じく国内で一定期間育てれば国内産として表示できる)
ふむ・・・
溜息が出るね。
私は見たことはないが、
コンビニのお弁当に「黒毛牛弁当」というのがあるらしい。
これは良く見ると「黒毛和牛」とは書いてない。
あたかも和牛をイメージさせるようなネーミングだが、
どんな肉が使ってあることやら・・・?
それにしても梁山泊のバーベキューの肉三昧。
新人君は腹いっぱい肉を食べたいって言ってたからなぁ。
でも「国産牛」だな・・・
東北から北海道にかけて水揚されるタコに「ヤナギダコ」というのがある。
ヤナギダコ自体それほど主要な食材というわけではないようだが、
このタコの卵は「たこまんま」と呼ばれ一部の食通に珍重されているらしい。
何しろこの卵を醤油漬けにすると、
イクラとウニをたして2で割ったような美味さだという。
「ウィキペディア(Wikipedia)」にして以下の通り。
「たこまんまとは、北方系のタコであるヤナギダコの卵巣を食品として呼ぶときの道東地域における呼称。
茹でると炊いた米状(まんま、まま)になるためこう呼ばれる。
イクラと同様に酒と醤油に一日ほど漬け込んで食べるのが一般的。美味であり、値段はイクラよりもはるかに安いが、見た目で敬遠する人もいる。カマボコなどに加工することもできる。」
ということだ。
そしてこれが、「たこまんまの醤油漬け」。
ふむ。
どうだろう?
イクラとウニ・・・
話は少し変るが、
最近よく耳にするタコにミズダコというのがある。
日本近海で水揚されるタコの中で最も大型のタコだ。
ここ山陰でも揚がる。
マダコほど濃厚な旨みはなく高価でもないが、
手頃な価格にあっさりとした味わいが人気で、
冬のこの時期「タコしゃぶ」でもてはやされる。
ならばミズダコの卵、
これはどうなのか。
ヤナギダコの卵は珍味と言われるが、
ミズダコの卵については何も聞かない。
「タコマンマ」の存在を知ってからのことだが、
「安平」の大将にこの疑問をぶつけてみた。
「ヤナギダコて知らんな。
卵が美味いの?
ミズダコの卵?
ミズダコの卵はみんな捨てられてるよォ」
ミズダコの卵は捨てられるのだそうだ。
これはヤナギダコとミズダコの卵の味の違いだろうか?
一方を珍味と言い、
また一方を捨てるというほどに違いがあるということなのか?
あるいは、
地域の違いゆえに「味覚」「価値観」が違うということなのか。
はたまた、
今までは何れも捨てられていたが、
一方は地域振興のために新たな価値観を持って生まれ変わろうとしているのか・・・
考えると、
素直に味わえない「たこまんまの醤油漬け」になってしまった。
◇味 ★★★
◇話題性★★★
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
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