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なんちゃって太公望「duo」の雑記
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●「活の伊勢海老の醤油漬け」

伊勢海老なんて普段そうそう食べられるもんじゃない。
生れてこの方 1回、2回、3・・・片手に余る(^^;
しかも友人の結婚式の披露宴で食べたのなど殻だけは伊勢海老だったけど、
その中身は何だか正体不明のあれやこれやのカクテルだったし、
ある会合のオプションで注文した活造りなんか、
一皿に30人ほどが群がったものだから食べたかどうかさえ記憶にない。
そんな悲しい私が・・・

「伊勢海老の甘みと旨みが猛烈に引き立つ究極の酒肴。
 半透明の身と橙色の味噌は醤油色に薄っすらと染まり、
 イメージ的には上海蟹の酔っ払い蟹の状態。
 ひとくち食べれば『伊勢海老を凝縮した魅惑』に押し捲られます。
 解凍し生でそのままお召し上がりください」

という「活の伊勢海老の醤油漬け」のコメントを目にして何の躊躇があろうか。
しかも伊勢海老にしては何故か安価。
「これは買いだッ!!!!!!!!!」

 

 


・・・・・・

 

 


・・・・

 

 

 

・・






マズ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!

これは不味い!!! 全然、美味くない!!!!
安いはずだ、これは完全に失敗作。
活の伊勢海老を醤油漬けって・・・無意味だ。
ならば焼けばどうにかなるかと・・・これも全く駄目(涙)。
仕方がないので茹でて味噌汁・・・ま、まあ、これなら何とか。

今さらながらコメントを書いた人物の誠意の無さと異常な味覚に呆れるが、
何よりこの調理の仕方に特大の疑問符。
普通に調理をすれば良いものを勿体ないとしか言いようがない。
とは言えこんなコメントに釣られる私もどうなのかと・・・(^^;マアマア
それにしても生涯何度目の伊勢海老だ?
も、もう、伊勢海老なんて憧れのエビでも高嶺の花でもねいやい、
「こんちきしょう」ってんだ、べらぼうめいっ!!!

●「活の伊勢海老の醤油漬け」
 ◇話題性・・・★★
 ◇ 味  ・・・☆


というわけで「食の考察」、
次回はいよいよ「その100」を迎える。
感慨一入というわけではないのだがそれでも節目、
食材は私も初物でちょっとハラハラドキドキ、胸キュンキュン。
「吉」と出るかはたまた「凶」と出るか、
近日UPまで乞う、ご期待!

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実は内心、気にしていた。
「カラスミ」と「このわた」を取り上げておきながら、
「塩ウニ」は取り上げないというわけにもいかないだろうと・・・
そう、これが揃って日本三大珍味。

「塩ウニ」と言えば越前やエゾバフンウニの北海道が有名処だが、
海に囲まれた島国日本、
海産物の土産物として全国いたる所で売られているのではなかろうか。
もちろんここ山陰でもご多分に漏れることはない。
幼い頃から時々口にしていたことを考えてもお手軽な土産なのだろう。
ところがこのお手軽「ウニ」、いまだかつて美味いと思ったことがない。
不自然な香りとこれまた不自然な舌触りはとても「ウニ」のそれとは思えないのだ。

磯遊びをする方ならご存知だと思う。
磯のバフンウニをその場で割り、取り出した卵巣を海水で洗って口に含む。
すると磯の香りと海水の絶妙な塩加減にウニの卵巣の甘さとコクが広がって・・・
ひょっとすると海産物の中で最も美味なものの一つではないかと思わせられる瞬間だ。

これを知った今、「ウニとは斯くあるべき」という思いがあまりに強い。
いくら安く売っていても「買ってまで」食べたいとは思えないのだ・・・が、
しかし「食の考察」。
されど「食の考察」。
いわんや「食の考察」。

国産バフンウニと塩のみで作ったという「塩ウニ」。
さすがに気持ちの良い磯の香りが生きている。
しかし磯遊びのウニには遠く及ばない。
申し訳ないがこれは譲れない、どうしても譲れない。

最後に、少し話が変わるが、
某ナショナル・チェーンのテイクアウト型寿司店の「ウニ」の話。
私はこれが人の食べ物とはとても思えないのだ。
どうしても腐っているとしか思えないのにいつまでも改善されない。
不思議なのだ。

●「塩ウニ」
 ◇話題性・・・★★★
 ◇ 味  ・・・★★☆

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●「エッチュウバイ」(白バイ)【腹足綱前鰓亜綱真腹足目エゾバイ科エゾバイ属】

「チヂミエゾボラ」と「エゾボラモドキ」の「赤バイ」は紹介したのに、
「白バイ」の紹介をまだしていないことに最近になって気付いた。
「チヂミエゾボラ」→ http://duoneemu.blog.shinobi.jp/Entry/262/
「エゾボラモドキ」→ http://duoneemu.blog.shinobi.jp/Entry/269/
私の中ではあまりにポピュラーな貝なのでうっかりしていた。
しかし考えてみると、
「これを紹介したのなら、当然こちらも紹介するべきでしょう」
と言われそうなものが何種類か未紹介のままだ。
何を今さらという感がないでもないが、
バランスが悪いままでいるのも気持ちが悪いのでその紹介をいくつか・・・

山陰では「白ニシ」で流通するが標準和名は「エッチュウバイ」。
見ての通り殻が白っぽいからだろう。
殻長10~15cmほどもあるような大きなものは刺身が美味い。
私にとってはおでんの具としても魅力的なひと品だ。
また時々店頭に並ぶものに写真のような小型がある。
実はこれが私のお気に入り。
塩茹でにしたものを爪楊枝で引っ張り出す。
なかなかワタまできれいに出てきてくれないが、
出てくればちょっと酸味を感じるワタはコクがあって酒によく合う。
簡単だが素朴でリーズナブルな佳肴だ。

この貝殻もご多分にもれず私の「鳥取貝塚」行きとなったのだが、
殻がもろいのが「エッチュウバイ」の特徴のひとつ。
いつまで貝の原型を留めていてくれるものやら。

●「エッチュウバイ」
 ◇話題性・・・★★
 ◇ 味  ・・・★★★☆

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●「イガイ」 【イガイ目イガイ科イガイ属】

地中海料理に欠かせないムール貝(ムラサキイガイ)によく似るが別種。
地元の漁師さん達は「明らかに『イガイ』の方が美味い」と断固として言い切る。

殻長3~5cmほどのものは海に行けばよく目にするので買おうとは思わないが、
さすがにそれ以上、10cmを超えるような見事なものを見かけるとついつい手が出る。
なにしろちょっとした磯遊びで手に入るような代物ではないのだ。

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まずはお約束、「焼き」を楽しむ。
ただしこれは「イガイ」の味を楽しむというより、
口からはみ出さんばかりの大きな身を口に放り込み、
口中いっぱいに広がる磯の香りを、
否、口中に広がる「磯そのものを体感する」というべきものだと思う。
噛み締めて溢れ出る貝の汁は貝の旨みと磯の香り、
そして海水が交じり合ったような味わいで調味料など必要としない。
細かなことは気にせず熱々をガツガツやって酒かビールで流し込む、
これが「焼きイガイ」の醍醐味ではなかろうか。

「イガイ」の味をじっくりと楽しむのならその出汁を味わうべきと私は常々思っている。
丁寧にアクを取り控えめに味付けした吸い物か、その出汁と身を使った炊き込みご飯。
出汁を使ってこそ「イガイ」は真価を発揮するのだと私は言いたい。
華やかで煌くような美味さではないが素朴で心温まる美味さがそこにはある。

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我が家の裏庭に散乱する貝殻がこのところ更に数を増した。
サザエ、アワビ、エゾボラ、牡蠣、チジミエゾボラ、イガイ、etc・・・
食べ終えた貝の殻を私が投げ捨てたものが積もって山となりつつあるのだが、
実はこれ、千~二千年後「鳥取貝塚を発見!」と言わしめんがための、
壮大にして地道なロマンティシズム溢れる私の挑戦なのだ。

●「イガイ」
 ◇話題性・・・★★★
 ◇ 味  ・・・★★★☆

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4月22日のパーティにモリモト君が提供してくれた鮎は見事だった。
冷凍鮎ではあるのだがウグイと見紛うほどのりっぱなサイズに、
パックから取り出した途端鼻腔いっぱいに満ち溢れる天然ならではの香り。
香魚とも呼ばれるこの魚の気高い香りに私はぞっこんなのだ。
片手に生の鮎を握り締め、
その香りを嗅ぎながら、ただそれだけでコップ酒3合は飲めると言いたいほどだ。

パーティ(と、お洒落に言うがただの飲み会なんだけどね(^^;)の翌日、
宿酔いの頭で前夜の鮎の味覚を辿っている時、私の記憶にひとつのひらめき。
それは数ヶ月も前に入手してそれっきり忘れていたもの。
「鮎の子うるか」。

「食の考察 その5」でも紹介したが、
「鮎のうるか」と言えばワタの香りとほろ苦さが印象的な風味だ。
しかしこの「子うるか」は卵巣と白子だけで作った塩辛で、
そのため「にがうるか」の野趣溢れる味わいとは大いに異なる。
どちらかと言えばこれは上品で深遠なコクを楽しむものだろう。

もちろんそのまま食べても良いがそれではかなり塩辛い。
なので少量の日本酒と酢橘の汁で洗うようにして口に含む。
するとどうだ、
「子うるか」の風味に酸味と柔らかさが加わって口中に初夏が舞い降りた。
杯を重ねるほどに私の心の中には、
穏やかな清流と共に渡って来た風がそのまま土手に上がり、
目にも鮮やかな緑を優しく揺らして行く景色が広がるのだ。

魚釣りを愛して止まないこの私が、
何故か「鮎釣り」には縁がなかった。
どうにかして覚えるべきだったなあ・・・と、
この後悔の思いは鮎のワタの如くほろ苦い。

●「鮎の子うるか」
 ◇話題性・・・★★★☆
 ◇ 味  ・・・★★★☆

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ビジュアル的には「食の考察」最強かもしれない。
一瞥して最早「食べ物」としての体を為していないと思う方も多かろう。
だが ↑ 上の写真などこれから起こることに比べれば、
ほんの可愛らしい余興程度にしか過ぎないのだ。

何も知らずに調理した人の「ギョエーッ!」という悲鳴が台所に響き渡った。
という話を聞いたことがあるが、さもありなん。
予備知識なくしてこれはかなりのインパクトであろうことは想像に難くない。


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「な、な、何だ、これは?」
4月22日の梁山泊で初お目見え。
とにかく誰も知らない。
切り分けるほどに私の背後で「ウワッ」というどよめきが起こる。
その皆の反応が愉快なのだろう、ネブロウがケタケタと笑い転げる。
堪りかねたその中の一人がとうとう切り出した。

「duoさん、それ食べられるの?
 一切れでいいから、皆の目の前で食べてみてくれん!?」

以前「ヤナギダコの卵巣」を「食の考察 その31」で紹介したが、
( http://duoneemu.blog.shinobi.jp/Entry/103/ )
今回の「食の考察」はそのオス版。
つまり白子。
北海道では卵巣を「タコマンマ」と呼ぶのに対し、
白子は「たこそうめん」と言うのだそうだ。
まあ、わからぬではないが、上述の「ギョエーッ」の悲鳴、
白子の中からおびただしい数の「寄生虫」が現れたと思ったらしい。

さて「たこそうめん」。
味はと言えば実に上品な味わいのタコ。
勇気を出して口に放り込めば、
ムム、この味と香りは・・・
タコかイカに関係する何かだ!と思いはそこに至る。
(タコ風味の寄生虫だと・・・まあ、思えば思えなくもないか(^^; )
優しい味わいは見た目とのギャップが大きい故に倍増するのか、
おそらくこの美味しさの中には「安堵」という調味料が入っているに違いない。

●「ヤナギダコの白子」
 ◇話題性・・・★★★☆
 ◇ 味  ・・・★★★

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●「鰊」(ニシン)【ニシン目 ニシン科 ニシン属】

「かろいち」( http://www.karoichi.jp/ )に立ち寄った時のこと、
「シロニシ」(エッチュウバイ)、「ドギ」(ノロゲンゲ)、「アカニシ」(エゾボラモドキ)、
「ハマチ」、「ノドグロ」(アカムツ)、「マアジ」、「スズキ」、「サワラ」、等々、
多種多様な魚介類の中にたった一カゴ、
申し訳無げに並んでいるのは地物の「ニシン」だ。
この辺りでは珍しい、というか以前は「ニシン」の鮮魚を目にすることなど皆無だった。
それが一昨年あたりからまとまって揚がり始め、
日によっては数百kgの水揚もあるという。

ニシンは冷水域に生息する回遊魚で、
我国で「ニシン」といえば北海道の専売特許のような魚だ。
それが近年、山陰沖でまとまって揚がるものだから関係者はしきりに首を捻っている。
というのも「ニシン」以外にも「マダラ」や「ミズダコ」「ホッケ」等々、
やはり北の水産物が過去に無いほど水揚げされているのだ。
では揚がるのは北の魚ばかりかというとそうでもない。
温暖な海域に生息する「サワラ」等も近年増加している。

何か環境の変化が起こると「地球温暖化」というのが最近の流行だが、
自然は・・・
少なくとも日本海の中はもっと複雑な環境の変化が起こっているのかもしれない。

というわけで「かろいち」のあばさんお奨めの地物「ニシン」。
鮮度は一級というわけではないにしろ塩焼きにしてまずまず。
がしかし、山陰に居ながらにして「ニシン」の塩焼きが食べられるという不思議。
素直に味わっていて良いものかどうか・・・?
割り切れぬ思いは塩焼きの複雑な薬味となって、
たかが「ニシン」、されど「ニシン」。

●「鰊」(ニシン)
 ◇話題性・・・★★★☆
 ◇ 味  ・・・★★★

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●「トクビレ」(ハッカク)【カサゴ目 トクビレ科 トクビレ属】

ワニのような恐ろしげな顔にまるで鎧をまとったような硬い皮。
しかも何たる歩留まりの悪さ・・・見た目以上に身が少ない。
よく魚について語るとき、「醜い魚ほど旨い」というのはよく聞く話だが、
この度の魚の見た目を考えれば、これはかなり旨い魚かも・・・。

雄の第2背鰭(せびれ)や臀鰭(しりびれ)が特別に大きいことから「特鰭」。
また地方によっては体の横断面が八角形なので「八角」と呼ぶ。
東日本では非常にポピュラーな魚のようだが、
ここ山陰でこの魚を知る人はほとんどいないのではなかろうか。
きれいな白身は脂が乗り美味なことこの上ないと言うが果たして如何に。

「トクビレ」と言えば「軍艦焼き」が有名な調理法だ。
背開きにした背に味噌を塗って焼いたものだが、
なるほど上質の脂と味噌の相性の良さは群を抜いているかもしれない。
「これならいくらでも食べられそう」と箸が進むが、
あれれ、身はどこに行った・・・?
ほんの少ししか食べた気がしないのにもう骨と硬い皮ばかり。
こりゃ本当に歩留まりが悪いぞ。

価格を考えるとき"kg" あたりの単価や"g"の単価で判断するが、
「トクビレ」の場合、可食部だけの"g"単価を考えたら、
ちょっと手を出す気にはならない価格が付くかもね。
恐るべし、「トクビレ」。

●「トクビレ」(ハッカク)
 ◇話題性・・・★★★☆
 ◇ 味  ・・・★★★☆

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